こんな事もしています。
表具師の仕事とは言えませんが、お客様から相談され挑戦したものをこのページで紹介します。
欅製の額絵
江戸後期の母里藩のお抱え絵師、秦 茂豊の額絵です。
以前、表装させていただいたお客様から、「鷹の絵を書いた欅の額があるがすごい煤で見えない」。と相談を受けました。
額を持参され、拝見するとこのように絵がほとんど見えない状態でした。
紙に描かれた絵以上に、何より古い絵の具の定着に時間をかけました。
洗いをするには水を多量に使いますが、作品が欅板ですので水分による額のゆがみにも気を使いました。
完璧とは言えませんが、欅板の木目もこのようにくっきりと仕上がりました。
お客様の笑顔を拝見して、煤抜きの心労もどこかへ消え去りました。
まさに 、”よろこんでもらうよろこび” です。
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