乗光寺様の什物。お大師様
2013年1月9日
修復前の写真
修復前の全体写真です。
乘光寺様の什物。このお軸は本紙の大きさがとても大きく、今までほとんど展示されたことが無いとご住職様からお聞きしました。
全体に本紙の折れがあります。
ただ佛本表具としては、裂地の寸法の調和が取れていません。
中縁の裂地は本金襴の蜀江錦で上質ですが、一文字は袈裟か帯地の経年劣化した中金でした。
そこでご住職様へ中縁に、この本金襴の蜀江錦を使うご提案をしました。
修復前後の拡大写真
修復前に沢山あった折れは修復後では、綺麗になりました。
島根の同じ宗派のお寺では、このお大師様が最大のお軸とお聞きしました。
このお軸が完成すると、本堂に展示スペースを作り、お掛けになるそうです。
本紙寸法が大きく、佛表具の仕立は「真の草」で制作します。
中縁の再利用の金襴は、 古裂地の為、量に限りがありますが 、柄合わせを丹念に行いました。
そうすることで、柄が一直線に揃い、古裂だったとは思えない程、きれいに仕上げました。
この総縁の金襴は、西陣の機屋さんの手機で織られた上質な正絹合金襴です。
総縁の金襴は”総柄合わせ”の仕立で一段と格調高く仕上がりました。
修復完了後の写真
修復の完了した写真です。
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