古裂を使用した仕立て直し・時代表装
時代のある裂地(虫食い、裂の傷み)を補修して仕立直し例です。
虫食いによる表装裂地と本紙の傷み修復例
左は、修復前の本紙と裂地に、虫食い穴が空いた状態。
右は、修復後の写真です。
ご依頼主様から、時代のある表装はそのままで、虫食いだけを直したいとのご依頼でした。
本紙虫食い穴の修復前後の比較写真。
描かれた作品の茶入れの高さは6㎝程です。修復前の印譜の朱肉や墨の色ははっきりとしません。
修復工程に入る前の入念な定着作業によって染・煤抜き後は、より鮮明に修復されています。
左は、虫食い穴のあいた修復前の裂地。
右は、虫食い穴を修復した中廻し。
虫食いによる裂地の損傷は、その裂地に近い、他の時代金襴を探し穴埋めする他ありません。
時代裂修復表装は、これらすべての工程により修復作業の完了です。
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