古書画の仕立て直しの行程
本紙の修復に要する期間は1ヶ月〜3ヶ月位かかります。
本紙の絵の具や墨の色止め
最初に作品の写真を撮ります。作品を解体する前に本紙の損傷状態や絵の具の剥落を細部にわたり確認します。
次に、墨や絵具を保護する為に、本紙の状態に適した濃度で膠とミョウバンで色止めをします。本紙や絵の具の状態によっては信頼性のある樹脂も使います 。
カビが生え胡粉が剥落 落款印譜の膠での補強
裏打ち紙の剥がし
本紙を保護する為に、渋紙や修復専用の養生紙を敷き、古い裏打ち紙を慎重に剥がします。 本紙の絵の具や損傷状態が悪い場合には、裏打ち紙を剥がす前にふ糊を使い、表から養生貼りを二度行います。
裏打ち紙の剥がし
染み抜き煤抜き
煤抜きや染み抜きでをする上で大切なことは、本紙を傷めないことです。
そして作業する上で最も重要なことは、汚れの成分を把握すること、それにより適した方法で本紙を傷つけることなく安全に処理することができます。
虫食い欠損部分の修理
虫喰いによる穴は拡大して見ると、まるで刃物で裁断されたような状態です。紙本の場合、ただ裏から紙を繕うだけでは、本紙との段差が生じ綺麗な補修の仕上がりにはなりません。
そこで虫喰いの部分の本紙の繊維を出し、補う紙の方も繊維を出します。補修する二枚の紙の段差を少なくすることで綺麗な補修の仕上がりになります
虫食い欠損部分の修理
折れ、本紙の切れを補強
本紙の切れた所や折れが出ている所に「折り伏せ、折止め」補強します。詳しくは、 こちら をご覧下さい 。
補筆 「相談の上」
文化財の修復などでは、墨や絵具が剥落していても本紙の欠損部分の補修をして剥落した絵具の補筆は通常行いませんが、ご依頼があればお客様と相談の上で補筆修復いたします。
この修復写真は、補筆の中でも胡粉の剥落でとても難しいものです。
補筆
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