表装の形式と仕立て
表装の形式。真の表具、行の表具、草の表具、台貼り仕立て、文人仕立てについて紹介します。
いろいろな表装形式やたくさんの仕立がありますが、ここでは代表的な写真を掲載します。
表装の仕上がり例
輪褙[輪補・りんぽ] — 草の表具
茶掛褙褙表具、侘び表具ともいわれ、茶掛表具にはこの形式が最も一般的です。
この形式は侘びていながら、また軽快でしゃれた趣があり、大徳寺もの、茶人もの、時には水墨画などにも用いられています。 利休表具、宗旦表具、大徳寺表具などもこの形式によっていいます。
茶掛表具の輪褙に限り、その侘びた風情が好まれて押風帯を用いることがあります。
私的な草庵の席には輪褙を使用すべきで、幢褙を草庵の席に用いることはあっても、輪褙を書院の席に用いるべきではありません。 これはちょうど紬の着物が公的な席にはそぐはないのと同じです。
多くの場合、一行には輪褙の表具形式を用います。 ただし一行を書院の席で用いる場合には幢褙を施します。
草 | 草の行 | 輪褙表具(茶掛表具) 三段表装の柱を極、狭くしたもの。垂風帯(さげふうたい)及び押風帯(おしふうたい) |
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草の草 | 輪褙表具(茶掛表具) 草の行の一文字をはずしたもの。垂風帯(さげふうたい)及び押風帯(おしふうたい) |
草の行(輪補表具) 左:垂風袋(さげふうたい) 右:押風袋(おしふうたい)
台紙入り表具
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