双鶴と牡丹の古画の修復例
2010年1月25日
お客様の声
「古画なので今まで煤で汚れていて床の間に掛けると暗くて見えなかったのに、仕上がって絵がはっきり見えるようになってこれで楽しめます。
裂地も古画に良く似合って気に入りました。」
島根県安来市 江田様

完成した写真
古画の修復例です。
右の写真は、修復後の全体写真です。 →
お客様が持ち込まれたときは、煤で汚れてか、絵がはっきりしませんでした。
絵の具を膠で補強してから全体の染み抜きをしました。
本紙が古画ですから、漂白を避け時代を残しました。
使用した裂地は
- 一文字は時代の本金襴で福寿柄
- 中回しは西陣織の正絹復元織
- 天地は西陣織の古代パー
下の写真は本紙の拡大写真です。

双鶴と牡丹の修復前と修復後の比較写真
本紙を、裂地から外して肌裏を剥いでみると、驚いたことに本紙が裏表逆に表装してありました。
前に手掛けた人が素人だった為、大切な裏絵の具が剥落していました。
鶴の胴体だけが白く見えたのは、裏絵の具でした。

鶴だけの拡大写真
表具師を三十数年やってきましたが、恐るべし素人さんと思いました。
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